チャリパイ14~最後のサムライ!
さて、
チャリパイの三人とイベリコが兵士の格好から宮殿の使用人の制服へと着替えているその頃、上の階の子豚の方は、相変わらず退屈な宮殿での生活にすっかり不満を募らせていた。
「……ったく、なんで私がこんな部屋に閉じ込められなきゃなんないのよ!イベリコじゃないって言っても誰も信じてくれないし!」
その言葉の通り子豚は、この宮殿に連れて来られた時からずっと自分はイベリコでは無いと周りの人間に訴え続けていたのだが、あまりにもイベリコにそっくりなその容姿の為誰にも信じてもらえなかった。
そして、連れ戻した姫に再び逃亡されては堪らないと、この宮殿の部屋からはほとんど外へ出させて貰えない事が、子豚を苛立たせている大きな要因だった。
それに、もうひとつ。
「あの『ブタフィ』ってヤツ、いったい何なのよっ!」
“噂をすれば影”である。子豚がブタフィの名を口にした丁度その瞬間、部屋のドアが開き、普段はあまり見せない笑顔を携えたブタフィが入って来た。
「イベリコ姫、ご機嫌麗しゅうございます♪」
「うるわしくなんて無いわよっ!
てかアンタ、レディの部屋に入る時にノック位しなさいよっ!」
「いや~これは失礼♪
今日は、姫にお似合いの美しい花束をお持ちしました♪どうです、美しいでしょう♪」
王室の権力を手に入れる為に、ブタフィも必死である。柄にも無くこんな事までしているのだ。
しかし、花より団子の子豚がそんな物に喜ぶはずがない。
子豚はブタフィが差し出した花束を引ったくるように奪うと、まるで悪役プロレスラーのごとく花弁を食いちぎり床に叩きつけた。
「どうせ持って来るなら、たこ焼きでも持って来なさいよっ!」
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