無敵のキラりずむ
刹那は、ヒデタダの正面のカウンターに座わった。

何だ?

避けられてるのか?

ちょっと傷付く。


「どうぞ」


ヒデタダが、スッと刹那の前に紙のコースターを置く。

それから、その上に、あたしの作ったソルティードッグを乗せた。


「注文させてくれないんだ。オレ、コーヒー専門店で紅茶を注文するようなマネをしようともくろんでたのに」

面白がってるキラキラの目で、ヒデタダを見てる。

こっち見て、言われてたら、心拍数上がりすぎて、倒れてたな。

いいよ~その表情。

「・・・それってもしかして、ビール注文しようとか思ってたのか?」

「あたり」

「じゃあ、ビアバーに行けよ」

言われた刹那は、急にあたしに視線を向ける。

そして、

「ここにしか、紫苑ちゃんいないからね」


ニッコリ。




< 23 / 125 >

この作品をシェア

pagetop