無敵のキラりずむ
卒倒しそうだ、あたし。

何か、重症化してる。

少しの間、刹那に会えなかった間に、どんどんドツボに惚れちゃってる。

コノヒト、ダメなんだって。

どれだけ、自分の中で苦しんだか、自分自身が分かってないのか。


「・・・言ってろ。これ、紫苑ちゃんの練習作だから、飲め」

ヒデタダをチラリと見て、また、あたしに視線を戻す。

また、ニッコリ。

コノヒト、あたしの心臓壊す気だな。

「そういうことなら、いただきます」


刹那は、グラスを手に持った。

ホッソリとした、キレイな手指。

こういうところも『中性』なんだ。

コクリ。

塩の淵から、呑む。


「おいし」


ニッコリ。

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