《完》天使の微熱 〜アクマなアイドル〜
そうして玲斗は映紀と
一緒に外に出た。



車に乗り込むまでの道で、
陽菜に会うことはなかった。



ホテルに移動し、映紀とは
エントランスで別れる。



一人でエレベーターに
乗り込み最上階の部屋に
着くと、シャワーを浴びて
濡れた髪のままベッドに
腰をおろした。



「なるほど――ここで
一人で過ごすのも、いい
ものだね……」



ポソリと声に出して
つぶやいてみる。



ここには生活感がない。



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