《完》天使の微熱 〜アクマなアイドル〜
セットのように無機質な
その空間が、今は逆に
居心地がよかった。



だけど――このベットに
座ると、どうしても頭に
よみがえってしまうのは。



「――あの夜のオレは、
何も偽ってなんかないん
だけどね――…」



今はキレイにメイキング
され、ひんやりと冷たい
純白のシーツ。



けれどあの夜のそれは
乱れ、二人の体の熱さを
吸い取ってほのかに熱を
持っているほどだった。



陽菜との初めての夜は
本当に熱くて、溶けて
しまいそうなほどで。



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