《完》天使の微熱 〜アクマなアイドル〜
「あたし、は―――…」



甘い囁きに誘われるように
口を開いて、震える声を
もらした時。



……玲斗の声が、
その続きを遮った。



「―――ハイ、カット!

OKだよ」






――――――え?





カット…………?




オ、OKって…………?




呆然として玲斗の顔を
見つめるあたし。



玲斗はクスリと笑いながら
ゆっくりとあたしを
抱いてた腕を解いて、



「ちょっとウブ過ぎるけど
なかなかいい顔してたん
じゃない。

基本は、合格」



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