ヒロイン 完
「ちょっと奈緒?こんな時間に、どこ行くのよ?」



母の呼び掛けも虚しく。



「コンビニー!」



私は叫びながら家を飛び出した。


何時って?


唯一の持ち物のである携帯を見れば既に22時を過ぎていた。


自分でも驚きだ。


私に、こんなにも行動力があるなんて……。


“あれ”に、ここまで執着していたなんて……。


ちょー文科系の私は、すぐに息が切れ次第に走るペースが落ちていった。


でも、はやる気持ちは抑えられない。


きっと、あの時だ。


あの時、コンビニでぶつかった時……。


そうじゃなかったら……。



「……ッ」



携帯を固く握り締め、また走るペースを上げた。
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