ヒロイン 完
夜になると妙に頭が冴えるのは私だけだろうか。


今日は、ひどく眠れない。


腕で目を覆いなが低く唸り声を漏らす。


んー、私のドッグタグいったい何処に行ってしまったんだ。


住所も電話番号も名前だって彫ってあるのに……。



「なんで連絡ないんだよ」



いつもあるはずの胸元を、ぎゅっと握り締める。


もー、最悪。


あの子の顔が頭に浮かぶ。


そして、あの優しい眼差しを向けた紅髪のおにーさん。


いつも愛しい眼差しを注ぐの虎さん。


うざい。


うざい。


うざい。


うざいっ。


醜い嫉妬心なんか消えて無くなればいいのに。
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