天然男の恋愛事情〜オフィスは恋の花盛り〜
「翔平さん? どうして……」


麻衣ちゃんの顔は、涙でぐしょぐしょに濡れていた。

俺が別れ話をした、あの日と同じく。


「帰ろう?」


俺は麻衣ちゃんの、ボタンが取れて、はだけたブラウスの前を合わせてあげて、肩を抱いてドアに向かったのだが……


「ちょっと待てよ」


男が二人、俺達の前に立ちはだかった。


二人とも歳は30前後か。背はどっちも俺より少し低そうだが、一人は小太りでもう一人は筋肉質な感じ。

どっちもガムをくちゃくちゃ噛んでいて、いかにもワルって感じだ。


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