天然男の恋愛事情〜オフィスは恋の花盛り〜
「どいてください」


無駄とは思ったが、一応言ってみた。


「はい、そうですか、って言うと思うか、色男さんよ?」


小太りが、気持ちの悪い薄笑いを浮かべてそう言った。


「どかないと警察を呼びます」


「ほお、どうやって?」


ここで馬鹿正直に携帯を出しても、どうせ奪われるか壊されるかだからやめておこう。


「難しいですかね?」


ああ、早く武田か誰か、助けに来てくれないかなあ。


俺はとにかく時間を稼ごうと思った。

どうやら小太りの方は、喋るのが好きそうだ。筋肉質はたぶん下っ端だな。


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