一番近くの君へ。



孝ちゃんってば、相変わらず冷たいなぁ。



孝ちゃんは西藤せんぱいのこと嫌いなのかな?



あんなにカッコイイのになぁ…



あたしはブスッとしながら孝ちゃんの背中を見つめた。



「孝ちゃんのばか。」



スッと孝ちゃんはあたしの方を振り返る。



…孝ちゃんの地獄耳。



もう一回言ってやろうと思ったのに、あたしは足下にある石ころに躓いてしまった。






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