一番近くの君へ。
かろうじて西藤せんぱいのバナナ豆乳は助かったからよかったけど…
にしてもなんで今日、孝ちゃんもこんなにはやいんだろ?
ゴミ出し当番のため?
…いや、でもそれならただゴミ置いといたらいい話なのに。
「ハナ。」
ぱっと、孝ちゃんに腕を掴まれ持っていたゴミ袋が地面につく。
「もう!急いでるって…」
あたしが怒ろうとしたら孝ちゃんはスッと地面についたゴミ袋を軽々しく持ち上げてあたしの前を通り過ぎる。