一番近くの君へ。



「じゃあ、ついてきて?」



西藤せんぱいはそう言うと歩きだしてしまう。



「西藤せんぱい?」



あたしはついてくと西藤せんぱいは自販機の前で足を止めた。



「一ノ瀬さんは何がいいかな?」



「え?」



「いちごミルクとか…」



って真剣に悩み出した西藤せんぱい…



も、もしかして西藤せんぱいあたしのために飲み物選んでくれてるの?



ガコンと飲み物が落ちてくる音がして西藤せんぱいはいちごミルクをあたしに差し出した。



「いちごミルク…しか思い浮かばなくて。」



「くれるんですか?」



「僕にはコレがあるからね。」



西藤せんぱいはバナナ豆乳をみてそう言う。



あたしはいちごミルクを受け取ると、それはひんやりしててのどがかわいてるにはもってこいだった。






< 42 / 202 >

この作品をシェア

pagetop