青騒のフォトグラフ Vol.2 ―夜嵐の不良狩り―
前橋は言った。
性格的に大人しいタイプのお前には、お前の合ってる環境に戻った方が自身のためだって。
俺は中途半端にジミニャーノして、中途半端に不良をしてる。
べつに意識はしてなかったけど、傍から見た俺は、各々の環境に迷いがあって不良にもなれず、単なるジミニャーノにも戻れず日々を過ごしているように見える。
まさしく中途半端のナリをしている。
でもさ、ジミニャーノも俺なら、こうしてヨウと素行の悪いことをする不良な俺もまた、俺自身なんだよ。
結局はさ、どっちも切り離せないんだ。
「で? どうするんだよ。犯人捕まえないと、テメェ…悪い噂が立つぞ」
「ンー、今回は俺が犯人でいいや。
被害者や担任は俺が犯人じゃないって知ってくれてるし。ゴタゴタしてきたら、犯人探してみようと思う。なーんかメンドクサイんだよな、犯人探し」
「それでいいのか?」
「ん、いい」
俺は頷いた。
どうせ悪い噂は前々から立ってるしな(どっかの族を相手にしただの、他校生徒をリンチにしただの、不良パシリくんだの、いろーんな噂が飛び交ってる)。
一々相手にしてたらキリがない。
ヨウやワタルさんだって悪い噂を流されても、よく受け流してるじゃん。
だから俺も受け流すことにするよ。
「舎弟が悪く言われたら、舎兄も悪く言われるだろうけど、そりゃ堪忍な」
「それこそ今更だ」
仕方が無さそうに笑うヨウに、俺も一笑した。
こうやって俺自身のことを知ってくれる奴が傍にいてくれる。
それだけで今は十分なんだよ、ヨウ。