青騒のフォトグラフ Vol.2 ―夜嵐の不良狩り―


弱々しく反論すると、「だから馬鹿だっつーんだ」巻き込めばいいだろうが、ヨウはぶっきら棒に言い放った。


そんなこと言ったって、今度はヨウ達が疑い掛けられちまうじゃん。
俺の名前が悪用された、そんだけのことでヨウ達を巻き込むのは申し訳ないっつーかさ。


俯き気味になる俺に、「テメェだって俺に巻き込まれてるだろ」と指摘。

 
「俺の名前、超有名だから随分とテメェを巻き込んだ記憶があンだけどな?」

「……、あ、そういえば」

 
ポンッと手を叩いて、俺は過去を振り返ってみる。
 
思い起こせば荒川の舎弟ってだけで、睨まれるわ、喧嘩を売られるわ、おっかけられるわ。日賀野って不良に出会っちまうしっ、フルボッコにも…っ、ああっ、思い出しただけでも身震い。

怖い不良さん達に沢山追い駆けられたこと記憶にもまた身震い。


でもそれはそれだし、思い出したら気にしてはいるけど、普段はそんなに気にしてないし。

うん、わりかし気にしてないかも、俺。


頬を掻いて率直に意見すると、

「俺だって同じだ」

巻き込まれてちょい気にはするけど、結局は些細な事なんざ気にしないんだとヨウは俺に視線を流してきた。

 
「いっちゃん気にするのは寧ろ、テメェが犯人扱いされてることだ。恐喝なんて行為、テメェみてぇなチキンができる筈ねぇだろ?」

「失礼な、常識人と言えよ」

「へいへーい。地味不良くんには恐喝なんてどえれぇことできる筈ねぇって訂正しておく」

 
シニカルに笑うイケメン不良は、「だろ?」と俺に同調を求めてくる。
 
確かにな、恐喝なんてどえれぇこと、俺には無理だよ。
所詮は成り行きで地味不良に、舎弟になっちまったジミニャーノだもんな。

……変な疑いが掛けられてもさ、俺には無理だって当たり前のように信じてくれる奴がいる。それで十分だ。

< 45 / 804 >

この作品をシェア

pagetop