青騒のフォトグラフ Vol.2 ―夜嵐の不良狩り―


「ケイッ! てめぇええ俺の連絡をシカトしていたな!」


どういうことだお前、何してしてやがった!

ヨウが胸倉を掴んでぐわんぐわん揺すってくる。

「いや、これには深いわけが!」

俺の必死な弁解に、「ほぉ」その深いわけとやらを言ってみろ、と凄んでくるヨウ。久々に俺は思った。

不良怖えぇええ!
ヨウ怖ぇえええ!

んでもってシズヘルプ、ヘループ!

兄貴怖い。すこぶる怖い!


でもシズは助けてくれない。

そのため残念な俺はファイト精神を見せるべく、この場を和ませようと可愛らしくえへっなんぞと笑ってみせた。

まごうことなきぶりっ子田山発動である。
 

「おデートが楽しくって圭太、アーニキへの連絡を忘れちった。うっかりね。ごーめん、てへぺろ…、アイダダダダ! じょ、ジョーダン! ヨウ、冗談だって!」

「笑えるかぁああ! よりにもよってあんのヤマトが電話に出やがってっ…、だっれがミジンコでイタ電した畜生! テメェ、あいつとナニしてやがったぁああ!」
 

何より俺の連絡をシカトってどういうことだぁああ!

ヨウの喝破と同時にプロレス技でねじ伏せられた俺はギブギブと畳を叩く。

傍観していたシズは漫画から目を放し、「ケイが悪い…」静かに溜息をついた。

後々聞くことになるんだけどヨウの奴、日賀野との電話のせいですこぶる、そりゃあもうチームメートの手がつけられないほどドドド不機嫌になっていたらしい。


おかげさまで俺はヨウに散々プロレス技と怒声を浴びせられる羽目になったわけなんだけど、なっかなか俺は日賀野達と手を組んでいたなんて言えず(だってヨウ、めっちゃキレてるんだもん! 今言ったら火に油だぜ!)。

結局、浩介が夕飯だと呼びに来てくれるまで俺への拷問は続いたという。


と、此処でお話が区切ってくれたら俺的に万々歳。

だけど現実は甘くなく夕飯後、第二ラウンド開始。

 
ヨウは一度食らいついたら放さない男だから、超しつこかった。ストレートに何をしていたのだと唸ってくる。

「いやだから」

おデートをしていたのだと弁解する俺に、「おデートの内容を聞いてるんだど阿呆」と毒づかれた上に空手チョップを脳天に食らってしまう。

自然と正座になってしまう俺は、向かい側で胡坐を掻いている舎兄のオーラが禍々しいからだろう。

シズは相変わらず漫画を読んでいるけど、お前、俺が帰って来てからずっと六巻読んでるな!

七巻にいっていないところからして読んでないだろ!

読む振りをしているだけだろ!

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