青騒のフォトグラフ Vol.2 ―夜嵐の不良狩り―
「その『B.B.B』ってたむろ場は何処にあるっ…、何処だ!」
「ヨウ。少し落ち着いて。今すぐ乗り込もうっていうのかい? それは無謀だよ。相手がどんな奴等か、それを知るのが先決だ。
いつもしているだろ? っ、あ、ヨウ、落ち着けって!」
ハジメの呼び掛けを無視し、タコ沢に詰問するヨウは語り部の胸倉を掴もうとした。
このままでは喧嘩になると察してヨウに飛びついたのはモトである。
「落ち着いて下さい!」
貴方らしくないですよ、声音を張るモトに煩いと喝破するヨウ。
「煩くないですよ、だってこのまま何も知らずチームだけで乗り込めばもっと人が傷付きます」
モトは必死に訴え、ケイだって貴方の行為を咎めます!
真似してあげましょうか!
ヤケクソで兄分の前に立ち、
「アーニキ!」
目を覚ましてちょーだいビーンタ!
思い切りその右頬を引っぱたいた。
突然の張り手にヨウは唖然、仲間も唖然、モトはケイならこうしますと断言した。
例え相手が舎兄であろうと、リーダーであろうと、いざとなれば臆せず引っぱたいて目を覚まさせます。
某キンパ不良は小さく鼻を鳴らした。
「焦る気持ちも怒れる気持ちは分かります。オレだって仲間が知名度の理由だけでフルボッコされたなんて、腹が立って腹が立って腹が立ってっ。
皆そうですよ! 舎弟のキヨタだって、彼女のココロだって、オレ達だって!」
……でもまずは落ち着いて下さい。
相手は三グループが合併した不良チーム。
オレ達だけで乗り込めばどうなるか、貴方だって予想がつくでしょう。
どんなに手腕のあるチームでもオレ達は小規模チーム。
向こうが三十も四十もいたらどうするんですか。
仮に辛勝できたとしても負傷は避けられません。
また仲間を傷付けたいんですか?!
貴方らしくない行動を起こしてオレを失望させないで下さい。
オレは貴方を超えたい、そう言ったじゃないですか。
オレの目標のままでいて下さい。
貴方は仲間に無茶させる人じゃない。
舎弟が欠けたとしても、貴方はひとりじゃない、そうでしょ?
誰でもない貴方について行っているんですよ、オレ達は。
ヨウさん、これはチームの問題です。
貴方一人で抱えているわけじゃありません。