青騒のフォトグラフ Vol.2 ―夜嵐の不良狩り―



(チームになって初めてだな。ケイなしで喧嘩しに行くのは)
 

いつもだったらチャリや土地戦術を喧嘩に組み込むところなのだが、今回はチャリはなし。

土地勘はキヨタが自分では力不足だと告げたため、それもなし。


ではどうするか?

荒川チームお得意のごり押し戦法で行くっきゃない。


つまり強行突破である。
 

一つのチームでは良くて辛勝だろう。

だからヨウは協定を結んでいる浅倉に手を貸してくれるよう頼んだ。


二言返事で承諾してくれた浅倉チームだが、問題が一つ。

人数的にまだ此方が劣勢なのだ。


ただでさえ荒川チームには非戦闘員が四人、うち一人は負傷をおって離脱。

荒川チームで戦える輩は男女合わせて七人。
浅倉チームと合わせても約25前後、厳しいものである。

今まで人数を補うためにチャリや土地を使っていたのだが、今回ばかりはそれもできない。


「率先して手腕のある奴等が出るしかねぇってことか」


ごり押し戦法に舌を鳴らすヨウ。同調する浅倉はそれしかねぇよ、と相槌を打つ。


「特に敵の動きを読める奴を率先させんと、人数は減らせなかとです。こっちでいえば蓮が妥当とよ」


向こうの副リーダーが意見する。

九州弁訛りに一々ツッコむべきところではないのだろう。

涼の言葉に分かっているとヨウは眉根を寄せた。

こっちでいえば合気道をしていたキヨタを率先して動かすべきなのだろう。

けれどあまり仲間を危険に晒したくもない。

舎弟のように大きな傷を負って一時離脱されたくはないのだ。


嗚呼、しかしこの喧嘩だけは絶対に負けるわけにはいかないのだ、絶対に。


約束したのだ。

舎弟のために仇を取ってくると。
 

やはり此処は率先して自分が動くべきか。
 

だが自分だって最強ではない。
キヨタに比べれば手腕も劣るだろう。

どうする、どうすればいい。
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