青騒のフォトグラフ Vol.2 ―夜嵐の不良狩り―
荒川と停戦を結んでいる不良の頭がチームメートと共に乱戦に飛び込んできた。
どよめきが上がり、不良のひとりがトップに隣町の日賀野が乱入してきたことを報告。
よって事態がヨウ達の耳にも入り、目を丸くしかない。
「なんで」あいつが此処にっ…、目を見開くヨウに相変わらず間の抜けた面だとヤマトは鼻を鳴らした。
「荒川。仕方がねぇから今回は雑魚で我慢してやる。
三グループ合わさったチームなんだろ? だったらこれで同等だ。時間が掛かるようなら、俺が仕留めてやるからな。
いいか、さっさと片付けろ。雑魚相手なんざ俺の欲求は満たされねぇんだよ」
つまり要約すると此方の味方についてくれるらしい。
しかし勘違いするなとヤマトはしっかり釘を刺してきた。
野暮用で乱入しただけだと捻くれたことを口走る。
野暮用で乱入、スーパーマンのようなことをしてくれる不良チームではないことくらい知っているヨウは余計混乱した。
が、今は相手の好意に甘えることにした。
三対三ならばほぼ条件は一緒になった。
日賀野チームも小規模チームだが、実力は荒川チームと並ぶもの。
かつて手を組んで喧嘩を交えたのだ。
実力は認めている。
キヨタ達が雑魚を相手取り、道を切り拓いてくれるおかげでヨウとシズはトップ達の下に辿り着くことができた。
腐れたチームのトップを務めているだけあって、各々手腕はあるようだがそんなの関係ない話。
ヨウは舎弟を甚振ってくれたトップ達を捉え、勢いのまま近くにいた風間に拳を入れる。
手の平で受け止められ、そのまま流されるが着地した足をバネにして再び拳を向ける。
相手が攻撃のために前へ出た瞬間を見計らい、カウンターブローを仕掛けた。
腹部に入った拳にしたり顔を作り、ヨウは相手がポケットに忍ばせようとした手を捻じ曲げ、その場に叩きつける。
「こんなんで済むと思うなよ!」
捻じ伏せた相手に容赦ない肘鉄を食らわせ、飛躍して後退。
シズが相手にしている和白は副リーダーに任せ、臼井に目を向けた。
護身用の果物ナイフが視界に入ったが、臆する気持ちは一抹もない。何度も経験していることなのだから。