青騒のフォトグラフ Vol.2 ―夜嵐の不良狩り―
人数の多さに怯まず、リーダー達のために率先して道を作るキヨタと蓮。
出入り口でも浅倉やワタル達が動いているものの、なかなか人数は減らない。
さすがは札付きチームといったところだろう。
二チームで動いているというのに、数が減らない。
伸しても起き上がってくるのだ。
ワタルの奇襲事件のように雑魚が集っているというわけじゃなさそうだ。
これはスタミナの問題か。
三グループが合わさると厄介なチームになるものである。
出入り口で不良と相手していたワタルは、舌を鳴らして敵の胸倉を鷲掴みすると勢いよく顔面を地面に叩きつける。
鼻血を出している不良に、「お似合いだぜ」ウィンクして次の不良に右フック。
敢えて顎を狙い、歯を一本二本頂戴する。
無慈悲だ?
自覚している。
自分はチーム内でも飛びぬけて鬼畜だと称されている不良なのだから。
「SMプレイはだーい好きなんだよなぁ。次はどのMが俺サマにやられたい? 絶頂にいかせてやるぜ?」
ニッタァっと笑みを浮かべたその直後のことだった。
「おっひょひょひょ! 男相手になーんて発言じゃい! スキモノじゃのう!」
ワタルは瞠目してしまう。
突然出入り口から不良が飛び込んできたと思ったら、自分の背後を狙っていた不良に飛び蹴りをしてきたのだ。
着地するその不良は若葉色の髪を撫ぜ、ブレザーを整える。
「ワシもSMしたいのう」
絶句しているワタルに口角をつり上げたのは、日賀野チームメート魚住昭。
何故アキラが此処にいるのだ。
さすがのワタルも目を白黒せざるを得ない。
まさかアキラは月光仮面にでもなったのだろうか。
無償の助っ人をしているとは到底思えないのだが。
「ったく。もう始まってやがる。ナンセンスだろ」
こうして赴いたからには俺の分はあるんだろうな。
出入り口に立った男にワタルはもはやイミフだと匙を投げ出したくなった。
リーダーとは対照的な青のメッシュに黒い髪。
それを微風に靡かせている不良はシニカルに笑い、側にいた『B.B.B』の不良を捕まえると無慈悲に膝を腹部に入れた。
日賀野大和本人が登場したのである。