青騒のフォトグラフ Vol.2 ―夜嵐の不良狩り―
「まだ終わってねぇぞ。テメェ等。この俺をブチギレさせたんだ。もっと遊ばせろよ」
側で見ていたシズはヨウの姿に目を細め、そして静かに瞼を下ろす。
きっとトップ達は思ったに違いない。
この男を敵に回すべきではなかった、と。
どんなに手腕があろうと、人数で勝ろうと、我がリーダーは仲間のために向かって行くのだ。
良くも悪くも真っ直ぐな男ゆえ、例え相手が巨大なチームであろうとごり押しで喧嘩を売る。
自分でさえ今のヨウの姿は恐ろしいと感じる。
逆鱗に触れたリーダーの面持ちはこのようなものなのかと驚きでさえ抱く。
けれども、彼を止めようとは一抹も思わない。思えない。思いたくない。
何故ならば、自分はそのリーダーについて行く荒川チームの一人。
仲間を甚振られて平然としていられるほど、自分も穏やかな人間ではないのだ。
挨拶時に聞かされた仲間の不幸を聞いて余計止めようとは思わない。
(自業自得だな)
ふっと一笑し、シズは怖じているトップのひとり、和白に目を向けた。
「生死に…、関わるようだったら…止めてやるさ。
それまでせいぜい…、ヨウの気が済むまで…、耐えるんだな。ケイが…、耐えたように。
皆で…耐えるんだ。ひとりじゃないだけマシ…だと思わないか?」
今こそ根性を見せてみろ、シズのおどけに返事は返ってこない。
『B.B.B』は新手チームでありながら呆気なく終焉を迎えるであろう。
シズは癪に障るチームだったが、これっぽっちも歯ごたえはなかったと憮然に肩を竦めたのだった。