青騒のフォトグラフ Vol.2 ―夜嵐の不良狩り―


あの日賀野大和と?


驚愕する俺に、「何も知らないんだな」タコ沢は憮然と肩を竦める。

曰く、志賀宗次は日賀野チームに苦戦を強いた強豪チームで頭脳派。

双方は巧みな戦術で競り合い、“ブロック領域戦”という喧嘩を繰り広げたらしい。


簡単にいえば荒川チームでいう“エリア戦争”。

テリトリーに関する喧嘩だったらしいんだけど、そりゃ凄かったらしい。


ちなみに“ブロック領域戦”は二度勃発しているとか。


一度目は荒川チームと宣戦布告を交わす前に、二度目は荒川チームと停戦を結んだ後に。

実力がある上に粘着質の高い不良・志賀宗次が“不良狩り”をしている里見達と繋がりを得た。

ということは徹底的に日賀野チームを狩る姿勢に出ているということだ。

過去二度も喧嘩をしている不良チームだ。
日賀野チームがどういう戦術を取るのか熟知しているだろう。


『蛇のような奴だ。できることならあいつ等とはもうやり合いたくなかったが、また復活するなんざどんだけ俺等を愛しているんだ。
モテるってのもつれぇぜ。

志賀とは俺等と因縁がある。
そっちに飛び火が来ても、仕留めるのはこっちに回せと荒川に伝えろ。勝手に手ぇ出しやがったらはっ倒すとも伝えておけ』


「了解です。もうひとつは?」


『隣町某17番地で里見等が何か騒動を起こしたらしい。
付近をテリトリーにしている不良達が諍いを起こして盛っているそうだ。あいつに伝えとけ。意外と情報になるかもしねぇぜ? こっちはこっちで勝手に動く』
 

分かったと返事する俺は、

「おこがましいようですが」

これからもその都度交換情報共有を続行しても?
独断で相手に更なる交渉を持ちかけた。

仲間からの咎めの言葉はない。

俺が行動をしなかったらハジメらへんがきっと意見してきただろう。


『悪くはねぇな』


日賀野はチームの利害を考え、俺等の交渉を“利”と考えたらしい。

これから先、何かあったらお互いに携帯で連絡を取り合う。ただし情報は交換共有という形式であり続けること。

条件付ではあるけど交渉に成功することができた。

ホッと胸を撫で下ろしていると、


『今度は直に情報共有しようぜ。プレインボーイ』


ニヒルを含む日賀野の一笑が鼓膜を振動させる。
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