一途に IYOU〜背伸びのキス〜


「もういいよ」
「でも……」
「いいって。気にしないで」


本当だったら、許せないけど。
っていうか、櫻井以外だったらきっと許せなかったけど……。


「もういいから」


自然と、そんな気分になってた。

櫻井の人柄もあるんだろうけど。


「俺……なんでもするから!
パシリとか……足にもなるし!」
「足って、バイクも車も持ってないじゃん」
「おぶるから!」
「やだよ! 恥ずかしいし。
っていうか、本当に気にしないでいいから」
「でも、それじゃあ俺的に……」


気にしないでいいって言ってるのに、納得いかずにブツブツ言ってる櫻井。

それを呆れて笑いながら見てると、長いこと頭を抱えていた櫻井がやっと顔を上げた。


その顔が真剣だったから、ちょっと焦る。












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