Blue Sky

学校での生活

学校に着いてまずすることは、うわばきのなかに何も入ってないか確かめることだ。
『良かった。今日は大丈夫。』
うわばきを履くと教室に向かう。教室の扉を開ける時が、一番怖い。みんなが私を見て、一瞬しーん…となるとクスクスと笑うのだ。私は小学生のときからこの状態に耐えて来たが、中学に入学しても変わらなかった。
変わらないというよりは、酷くなっている。
自分の席に向い椅子に座ると、教科書を取り出して愕然とした。
《死ね!》
《キモイ!学校くるな!》
教科書すべてにらくがきがされていた。
クラスのみんなは私の様子をみて、また笑うのだ。
そのとき、先生が教室に入って来た。
「みんな席につけ。出席をとるぞ!」
先生は私の様子がおかしいことに気付いたが、何もいわなかった。私はただらくがきされた教科書を、机の下できつく握り締め震えていた。
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