異常の兄弟




「殺しちゃったんだ」


ちぎれた舌をまじまじと
見つめていた巡の
後方から声が届いた


「あぁ、初めての挑戦だ
目覚ましいだろ?」


見向きもせず
返事をした巡の瞳には
子供ならではの
“好奇心”
の光が輝いている

「ふーん」と
生返事を返し、
彼は死体となった
生物の横にしゃがみ込んだ



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