文系男子のその後。
[竹之内]
「生命 電話」
仮眠から起きてきた緑に名前を呼ばれて、顔を上げる。
それと同時にケータイが投げつけられた。
「…気づけよ」
「集中してたんだ…というかお前は勝手に人のケータイを……」
「見てない。光ってたんだ」
緑は肩を竦め、書類に目を通す。
ケータイを寄越すと言うことは、かけろと言うことなのだろうか。
着信1件、メール1件。
着信はあの加藤からで、メールは有希からだった。
留守電にメッセージが残っていた。
『加藤だが、…仕事が終わったらで良い。掛け直してくれ』
加藤からはそれだけ。
『今日は何時に帰ってくる?』
有希からもそれだけ。
有希には、あと一時間ぐらいで帰る、と返し、加藤に電話を掛け直す。