必死こいて桜姫やってやんよ!







「来んな変態!」




少しずつ近づいてくる目の前のカッコよさげな男。


しかしニヤニヤ顔はそのカッコよさを半減させる。

…やっぱ4分の1っくらい。




「変態お断りなんスけど」


「安心しろ、俺は変態じゃねぇ。
変態よりちょっと変態なだけだ」


「分かりにくいうえに余計質悪いわぁ!!!」




変態よりちょっと変態って。



バカか。




その変態よりちょっと変態の手があたしの頭をポンポンする。



ポンポン

ポンポン



ナデナデ

ナデナデ




あれ、ナデナデに変わってる。



チラッと顔を伺えば、見える鼻血もんのビューティーフェイス。



めちゃくちゃ、優しい瞳をしてて。



撫でるその大きな手も優しくて。



あぁ、そっか。






< 123 / 297 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop