必死こいて桜姫やってやんよ!
―…コンコン
ハッと扉の方へ振り返る。
「音寧々さん」
何だろうと近付いて扉を開けると
「コレ、届けにきたんですけど、」
と言葉のイントネーションが灰に近い、子供と大人の中間、危うい印象の青年がいた。
抱えているのは10㎏の米(新潟で有名なあの銘柄)とスーパーの袋(イオ○)。
そういえばおにぎり作るんだっけ。
1人でコレ買うの大変だったろうな…。
「重かったよな、ありがとう」
受け取ろうとすると焦って
「いや、姐さんに持たせるワケにはいかないんでッ!」
と荷物を引っ込める。
…ん?
…んん?
姐さん?
「おいケイー、姐さんに米持たせんな…じゃなくてねねさんに持たせんなよー!!」
下からもきこえた。
姐さん、と。
「ねぇ、ネェサンって、何…」
「………」
漫画でいう汗ダラダラ状態。
(゜゜;;;;;)みたいな。
ミルクティー色のストレートな髪が汗で顔に張り付いているし…。
「スッ、スンマセン!!」
「え゙?」