必死こいて桜姫やってやんよ!
パソコンを閉じてあたしの後ろにいる人に礼をした時
「たっだいまーー」
とユルい声をした鳴海が帰って来た。
「…アレェ、いつの間にそんな仲良くなっちゃったの」
「…違ぇよ」
その声と対照的な低く、鋭い声。
あたしは一度キュ、と唇を噛み締めてから言葉を発する。
「我慢してるんだ、あたしがコレを使ってたから」
こういうとこ、優しいよね。
と、いたって普通のいつもと同じ声を意識した。
それからもう一度礼を言い、彼から降りてごめんと謝った後空いているスペースに座った。
「………」
「…プッ」
黒髪は顔を背け、それを見た鳴海はクスクス笑い始める。
コイツ等ワケが分からん。
「あー面白かった。
ってゆーか、怖いくらい何もしてこないね、どっちも」
「どっちもチキンなんだろ」
どっちも、って事は2つ。
多分片方は翔龍桜だ。
一応1週間前まではアッチに居たわけだし。
でも、
「アイツ等は来ないよ」