必死こいて桜姫やってやんよ!





「あの人達とは腐れ縁なだけですよ。
むしろお姉さん達がアタックすればいーんでないですかね?そのびぼーで。」




思ってもないことを真顔で言うとツンケンしていたお姉さん方がいきなりあらそぉ?とか可愛い子ぶりやがった。


くそ、これだから女ってやつぁ信用できない。

…あ、あたしも女だわ。


あーもー女捨てたい。

けどつくもんついてないし余計なもの2つついてるし、しょうがないかとため息を吐いた。




「あ、いらしたわ!紀憂さん紀憂さん、…あら?」




確か…隣のクラスの結城さん、だったかな。
どうやらあたしを探していたようだ。

息を軽く弾ませながら笑顔であたしに近付き、手をギュッとする。


ん、…ギュ?




「行きましょう、紀憂さん」




さらっと笑顔で、まるで目の前のお姉さんなんか居ない者のように歩く。




「ちょっと!まだ話は終わってないわよ」


「紀憂さんはお忙しいのよ?貴女達みたいな方は身の程をわきまえてくださいな」




身の程、だって。
わきまえるのはあたしじゃねーかな?

大丈夫かな、だって、結城さんて…




「それとも…私を敵に回しますか?」


「っっ!ご、ごきげんよう、紀憂さん、結城さん」



青ざめながら去っていく彼女らににっこりと笑って手を振る結城さん。

Sか、Sなのか。





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