If〜桜龍の彼等〜【完】

その日俺は倉庫に戻らずマサタカに連絡を入れ家に帰る事にした


ユキに会いたくなかった


ユキは何も知らないからどんな顔をすればいいのかわからなかった


そして翌日、俺はルナを迎えに行く事も出来ず、いつもより早く倉庫に向かった


倉庫の部屋に入ると一歩も部屋を出る事はなかった


すると学校が終わったのかミズキとルナが入ってきた


俺の姿を見るや否やルナは駆け寄りソファーに座りながら尋ねてきた


｢タクト、今日も学校来てなかったけど、何かあったの？｣


｢別に。ただのサボり｣


今の俺はそう答えるしかなかった


｢そっか…｣


｢………。｣


｢ねぇ…何で機嫌悪いの？｣


機嫌が悪いわけじゃない、何を話せばいいのかわからないんだよ