傲慢彼女のラプソディー
告白
日がそろそろ落ちようとする頃。
人気のない公園に、二つの人影が揺らめいていた。
「おっ…俺と……」
猿のように顔を真っ赤にし、拳をぐっと握りしめ、叫ぶように声を張り上げる。
「付き合ってください!!」
これでもかというほど、頭を深く下げる。
期待や不安、様々な気持ちが入り混じり、顔を上げることができない。
しばらく、沈黙が続いたが、その沈黙は女の言葉によって破られた。
「いいよ。」
頭を下げたままだった男の頭上に振りかけられる。
男ははっとして、頭を下げたまま目線を女の方へ動かした。
信じられない様子で、女へ問いかける。
「え…、今なんて……?」
「付き合ってもいいよって。」
男はかなり驚いた。
駄目元で告白したのだ。まさか、肯定的な返事が貰えるなんて、思ってもいなかった。
「でさぁ……、」
そして……
「あたしと付き合えることに感謝しなさいよ。」
この世にこんな高飛車な女が存在するのか、と自分の耳を疑った。