俺はお前だけの王子さま~ヒロキと加奈子~

加奈子の弱さ







失恋のほろ苦さから始まり



最後は最高に甘かった夏休み。










2学期が始まると



意外な事実が発覚した。


なんと愛子ちゃんがいじめらているらしい。


いじめの件は愛子ちゃんの口からではなく


加奈子の口から相談という形で聞いたんだけど。



――その日


俺と加奈子は休日でデート中だった。


「ん~…、愛子ちゃんが春馬に言ってないなら俺からは何も出来ないかな」


加奈子から相談を受けた俺は、

自分の部屋のベッドの上で少し困って頭をかいていた。


俺が春馬に伝えていじめてる奴を絞めるのは簡単だけど


愛子ちゃんなりの考えがあって春馬には言ってないのかもしれないし。



そんな俺の返事に


ベッドを背もたれにして座っていた加奈子は肩を落とした。


「じゃあ…このままどうすることも出来ないのかな」


加奈子は、愛子ちゃんが1人で泣くのを見ていられずに俺に相談したようだった。


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