俺はお前だけの王子さま~ヒロキと加奈子~
「………はい」
俺の腕の中で耳まで真っ赤にした加奈子ちゃんは小さく頷いた。
「というか…本当にいいの?私で…」
加奈子ちゃんは俺の告白にOKしても、まだ信じられないらしい。
「当たり前じゃん…てか加奈子ちゃんじゃなきゃ駄目」
「…うん///」
俺は爆発しそうな気持ちをぶつけるように
もう一度加奈子ちゃんを強く抱きしめた。
「あっ…」
そんな俺から慌て離れようとする加奈子ちゃん。
「は…恥ずかしいよ…!///」
加奈子ちゃんがちらりと辺りを気にするから
俺も周りを見渡した。
「あ…」
気付くとプールサイドで抱き合う俺たちを、
プールの中から小学生がにやにやと見ていた。
「…………///」
俺と加奈子ちゃんはそそくさとその場を後にした。