俺はお前だけの王子さま~ヒロキと加奈子~
伏せたままの加奈子ちゃんの耳が赤くなるのがわかった。


「今日だって…綺麗な女の子がたくさんヒロキくんを見てる。なのになんで私なのか信じられないよ…」


最後の方はほとんど涙声になっていた。


加奈子ちゃんの不安な気持ちが痛いほど伝わってきて


「加奈子ちゃん…」


俺はそんな加奈子ちゃんがたまらなく愛しくなっていた。


「加奈子ちゃん…顔あげてよ」


「……やだ」


「お願い。あげて」


俺が今どのくらい、加奈子ちゃんを好きか伝えたい。


「俺を見てよ…」


加奈子ちゃんをこんなにスゲー好きなんだ。


ちゃんと俺の目を見てよ


「………」


加奈子ちゃんはゆっくりと顔を上げた。


少し潤んだ目で俺を見る。


「加奈子ちゃんは俺から見たらスゲーかわいいよ」


「………」


「それに俺、加奈子ちゃんみたいに自分をさらけ出せるの初めてなんだ」


「………」


「今まで女の子といて本気で笑ったりしなかったけど。加奈子ちゃんといるとスゲェ腹の底から楽しいんだ。」


「…………」


加奈子ちゃんは俺と視線を合わせたまま、静かに涙を流していた。


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