手の届かない君へ〜レジスタンス瞑Side〜
「レオちゃん? あたしのせいでごめんね。痛いでしょ…?」
「ううん、大丈夫!こんなのまだいい方だし」
レオの腕を掴んで、肩の位置に戻してやれば痛そうに眉を潜める。
いつもなら、雄叫びの1つや2つあげるのに我慢してる所を見ると女に気をつかっているのだろう。
「神楽くんから聞いたよ。よく怪我するんだって?」
「えっ?暝が?…暝そんな事言ってた!?暝が貴女に!?」
信じられないと、言わんばかりのレオの顔。
……顔がうるさい。
何も言わなくてもわかる。
その顔が物語ってる。
「う、うん。前に手当てしてくれた時に聞いたの。レオちゃんに似てるって言われた」
「えぇぇえぇぇ!!超一大事!!大事件、ちょっと、りっちゃんに電話しないとっ!!」