俺様婚約者~お見合いからの始まり~
「俺は何もしないって言ったのに、…百合子が誘ったんだろ」

「…そ、…そんな…」

ど、どうしよう…。

悠斗が話す度に耳にかかる吐息がぞくぞくと私を刺激する。

「…あんな目で見られたら、食事どころじゃない。

…百合子…」

彼は掠れた声で私の名前を呼ぶとそのまま私の耳に唇を押しあててきた。

私の身体がピクリと揺れて声にならない吐息が思わず漏れる。

彼の唇から逃れようと肩をすくめてみる。

背中がぞわりと粟立つ。




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