俺様婚約者~お見合いからの始まり~
…嫌…。やめたくない…。

強がっているけど、本当は行ってほしくないの。側にいてほしい。

こんなバカな私だけど、あなたのぬくもりに包まれたいの。

本当は、紅葉が広がる庭を背に、あの部屋であなたに出会った瞬間から、私は彼に恋したのかも知れない。

「…俺が…好きか?」

彼の甘い問いに迷わずに頷く。

するとフッと彼は表情を緩めた。

「言って…。俺が好きだって…。」

…え…?

私…、言ってもいいの…?

まだ、悠斗の婚約者でいてもいいの?


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