俺様婚約者~お見合いからの始まり~
しばらくすると彼は突然、私の身体から唇を離して私の顔を見た。

艶やかな視線にぞくぞくしながら彼に見惚れる。

「…ゆ…うと…」

色々言いたいはずなのに、うまく言葉が出て来ない。

「そんな目で見るなよ」

そう言って彼は私から離れると上着を脱いだ。

そのままサニタリーへ向かって行く彼を見送りながら、私は呆然とその場に取り残される。

ここで逃げたら負ける気がして、そのまま私も悠斗を追ってバスルームへと向かった。


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