俺様婚約者~お見合いからの始まり~
キキッ…―。

私の家の前で悠斗は車を停めた。

「あ…ありがと…」

小さな声で送ってくれた事に対しての礼を呟き、そっと悠斗の方を見た。

悠斗も私の方を見ていた。

無表情で何も言わずにその綺麗な瞳に私を映している。

「………?…悠斗…?」

するとフッと彼の顔が近付いてきて私の唇を優しく塞ぐ。

…あっ…。

私は一瞬戸惑いながらも、彼の柔らかい唇の心地よい感触にぼうっとしながらそっと目を閉じた。



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