俺様婚約者~お見合いからの始まり~
…だめだ…。もう、止まらない。

一度、心の中の蟠りを口にしてしまったら後はもう、彼を責める事しか出来ない。

押さえつけていた疑問が次々と溢れ出してくる。

「いつも、いつも…、悠斗は余裕で、意地悪で…。

私だけが必死になってバカみたいだわ!」

一気に言葉を投げつける。

「全然、愛されてる実感がないのよ…!」

…もう、だめなのかな。

自分を抑え切れない私をあなたはまた、子供だと言って笑うのでしょう?

確かにそうなのかも知れないわね。

私には悠斗みたいに全てを割り切れる程の感覚はないから。

…そっと悠斗の顔を見る。

「………!」


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