俺様婚約者~お見合いからの始まり~
「お父さん達に、ご挨拶して」

彼は私の言葉にピタリと足を止めると私の手は握ったまま、後ろを振り返った。

「…本日は…ありがとう御座います。

百合子を連れて行っても…構いませんか?」

お父さん達はお互いに顔を見合せるとふふっ、と笑った。

「悠斗、もう花嫁が恋しくなったのか?」

「…離れて、まだほんの二時間ほどだよ」

お父さん達は口々に彼をからかう様に話しかける。

「…まあ、…そんなところです」

それに否定もせずに悠斗はサラリと言ってのける。

…ちょっと、…何を言ってるのよ…!

私が手を振り払おうとすると、それをさらにグッと強く握り締めてくる。


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