俺様婚約者~お見合いからの始まり~
私がそう言うと高橋くんは両手をグッと握りしめて俯いていたけど、そのまま黙って歩き出すと私達の前を横切って店を出て行った。

彼女とうまくいくといいけど…。

そう思いながら彼の背中を見送る。

…ん?っていうか…。

「ち、ちょっと、降ろしてよ」

悠斗に抱っこされたままだった。

「ん?…どうしよっかなあ。百合子、すぐに他の男に目移りするし。

この、浮気女」

はあ?あんたでしょ!!

私が怒りの視線をぶつけると悠斗は「くっ」と笑った。

「はいはい、わかったよ。何だよ、自分から抱きついてきたくせに。

勝手だな」

もう…、何とでも言いなさいよ。

ヤバい、私、コイツの暴言に対して免疫がつき始めてるわ。


いちいち言い返さなくても納得できるようになってきてる…?

こんなの、慣れたくないよー。


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