勘違いしないでよっ
「どう頑張ってもさ、
やめられない事とか、
報われない事ってあるじゃん?」
明日香はこちらを全く見ずに
話し続けた。
「それってしょうがない事じゃん?
だったら分かってもらえる人を
見つけるか諦めるか
するしかないと思うんだよね。」
マンガを読みながら、なのに
真剣に話しているのが
あたしには伝わってきた。
あたしはゆっくり相槌を打つ事しか
出来なかった。
「そんで見つけたんだよ、日和は。」
明日香はやっとマンガから
目を離してあたしを見てくれた。
「え…?」
見つけた。
明日香は確かにそう言った。
あたしは、あたしを認めてくれる人を
見つけたの…?
「私に、アツキに海斗!
みんな日和の事受け入れてる。
だから安心して、
トラウマなんか捨てて
学校においでよ。」
なぜか、明日香が泣きそうになっている。
あたしも泣きそうになってしまう。
明日香には、こんな風に
人を巻き込む力がある。
ピーンポーン
そしてまた、インターホンが鳴った。
「あ、来た来た。」