シャボンの国 -the land of soap bubbles-
「しっかり掴まってろよ」
言うが早いか、カイルの腕がしっかりと背中に回って力が込められたのがわかった。
それと同時に花音の体がフワリ、と宙に浮かぶ。
「え、きゃ…」
「走るよりこの方が早いだろ」
見上げればニヤリ、と笑ったカイル。
その笑みはイタズラを覚えた子供のように楽しそうで。
なのに、そこにカイルの元々の容貌が加えられて僅かに色気の様な物すら窺えてしまう。
抱きしめられる感触も体温も。
共に共有するこの空気でさえ。
花音がカイルと離れがたくなる理由になるというのに。
言うが早いか、カイルの腕がしっかりと背中に回って力が込められたのがわかった。
それと同時に花音の体がフワリ、と宙に浮かぶ。
「え、きゃ…」
「走るよりこの方が早いだろ」
見上げればニヤリ、と笑ったカイル。
その笑みはイタズラを覚えた子供のように楽しそうで。
なのに、そこにカイルの元々の容貌が加えられて僅かに色気の様な物すら窺えてしまう。
抱きしめられる感触も体温も。
共に共有するこの空気でさえ。
花音がカイルと離れがたくなる理由になるというのに。