お嬢様の本音
ベタな出会い


((PiPiPi・・・))


「はぁー。」


不愉快な目覚まし時計の音で目が覚めた。


今日は一年に一度やってくる私の一番嫌いな日。



そう・・・

私の誕生日だ。


今日で16歳になる。


誕生日が嫌いと言うと珍しく思われるが、私だって小学生くらいまでは好きだったはずだ。



たくさんのプレゼントにいつもより、もっと豪華な料理。


特大ケーキに規則的に並んだ年の数のキャンドルの火が、私の目の輝きをより一層光らせていた。


たくさんの人が私の誕生日を祝いにパーティーへと足を運んでくれるが嬉しかった。


パーティーの前日は、わくわくして眠れなかったのだって今でも覚えている。


私は誕生日が大好きだった。



そう、姉さんがいたあの日までは・・・。



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