あなたは先生。あたしは生徒。
あたしは昼休みに会う事を渋々了承した。



そして昼休み。



「花、先輩んとこ行くよ!!」

「やっぱ会わなきゃダメぇ?」

「「ダメ!!」」



あたしの気持ちとは裏腹に夏希と健太は大はしゃぎ。



そしていつの間にかサッカー部の部室前…。



「はぁ…。」

「何ため息ついてんの?恋するチャンスじゃん!!しかもあの橘先輩なんて超ラッキーだし!!」



ラッキーじゃなぁ~い…。



大和が知ったら妬くもん…。



「だからあたしは恋とかする気は…」

「花ちゃん?」



後ろから聞き馴れない声がした。



あたしは振り返って声の主を…。



「本物の花ちゃんだ!!俺、3年の橘准弥!!」

「あ、どーも…柏木花です…。」



橘 准弥と名乗るその男は噂通りのイケメンだった。



「あの、俺らもう行きますね?」

「あ、健。花ちゃん連れてきてくれてありがとな!!」



そういって健太と夏希はくるりと向きを変えた。



「え?健太?夏希ぃぃぃ……」



健太と夏希はあたしを置き去りにして教室へ戻っていった。



何話せって言うの…。



隣を見るとニコッと笑うイケメン橘の姿。



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