泣き顔にサヨナラのキス


こんな日に限って営業の予定も入らない。


このトラブルの張本人の山本さんは、普段と何も変わらない様子で仕事を進めている。


それが何だか腹立たしくて、文句の一つでも言ってやりたいけど、結局何を言っても虚しくなりそうで。


そう、あたしが孝太を信じてさえいれば、こんな事にはならなかったのだから。


出るのはため息ばかり……




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