泣き顔にサヨナラのキス
お昼時の梶間食堂は混んでいて。
ほぼ満席状態でしばらく待つ事になった。
あたし達の後ろには、いつの間にか制服姿のOLさん四人組が並んでいて、チラチラとこちらに視線を送っていた。
お目当てはどっちだろう。いつもだったら気にもならないのに、今日はなんだか、その視線すら気になって仕方が無い。
孝太は携帯を弄っていて、そんなことにも気が付いていないみたい。
孝太にとっては日常茶飯事。もちろん、原口係長もそうだろうけど。
あたしには、わからないな。視線を集める感覚は……
一緒に居て疲れると想った事はないけれど。