泣き顔にサヨナラのキス
何の疑問も持っていなかった。
結婚なんて誰としても同じだろうと想っていたから。
友達の紹介で知り合った亜美と付き合いだして二年が過ぎた頃、亜美がそろそろ結婚したいと言った。
「じゃあ、結婚しようか」と。何て安易なプロポーズだったのだろうと想う。
それでも、亜美は嬉しいと泣いていた。
幸せにするつもりだった。それは嘘じゃない。
ただ、何かが足りない事に気が付いていなかった。
メニュー